イチョウ葉 機能性表示 届出相次ぐ 富士フイルムも受理で計6品目(2016.9.22)


 イチョウ葉エキス(イチョウ葉由来フラボノイド配糖体、同テルペンラクトン)について、機能性表示食品の届出が相次いでいる。8日にあった届出情報更新で、富士フイルム㈱もサプリメントで届け出ていたことが分かった。前々日の6日には、イチョウ葉エキスでは昨年9月末以来ほぼ1年振りの届出受理商品として、全薬工業グループの全薬販売㈱が届け出たサプリ2品目が追加されていた。

 これによってイチョウ葉エキスに関するサプリ形状の機能性表示食品の届出は、計6品目となった。全ての商品が「認知機能の一部である記憶力(記憶)」にかかわる機能性を訴求する。また、機能性の評価方法についても、全てが研究レビュー(システマティック・レビュー)を採用している。

 公開された富士フイルムの届出情報によると、届出商品に配合するイチョウ葉エキスの供給元は、イチョウ葉エキスなど植物エキス輸入販売のシュワーベ・グリーンウェーブ㈱とみられる。同社の動向はここ数年ほとんど伝えられていなかったが、機能性表示食品制度施行を機に、営業活動を再開させたようだ。

 イチョウ葉由来成分を機能性関与成分にした機能性表示食品を届け出ているのは、これまでに富士フイルムや全薬販売のほか大塚製薬㈱、アサヒフードアンドヘルスケア㈱、小林製薬㈱の5社。サプリメントで脳に関わる機能性を表示できる魅力は大きいといえ、届出受理を待っている企業も少なくないとみられる。

タマ生もSR 秋にも届出支援
 イチョウ葉エキスを巡っては、原料製造販売各社が研究レビューを実施し、販社などに対する届出支援を進めている。純日本国産イチョウ葉エキスを製造販売するタマ生化学㈱も、第3者機関に委託する形で今年6月末から研究レビューを進めており、秋にも届出サポートに乗り出す計画だ。

 イチョウ葉由来フラボノイド配糖体などを関与成分にした機能性表示食品の届出が昨年8月に初めて受理されて以降、同社でも引き合いが大きく高まっていた。

 一方、原材料となる国産イチョウ葉のタイト感が強まるなど状況は思わしくなく、それへの対応を先行させていたためレビュー着手が遅れた。同社では「今年は品質の良い国産イチョウ葉が多く集まりそうだ」と話している。

 イチョウ葉エキスは、同社の主力素材の一つ。1994年に製造販売を開始していた。総フラボノイド配糖体を24%以上、総テルペンラクトンを6%以上、ギンコール酸を1ppm以下でそれぞれ規格化したイチョウ葉エキスを国内自社工場で製造している。

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