HMBが届出リストに 原料製造の小林香料届出 2品ほぼ同時 (2016.11.10)


 日本でもスポーツサプリメントやサルコペニア対策食品に利用され始めている、必須アミノ酸のロイシンの体内代謝産物、HMB(3‐ヒドロキシ‐3‐メチルブチレート)を機能性関与成分にした、機能性表示食品の届出を消費者庁が初めて受けつけ、11月4日までにサプリメント2品目の届出情報を公開した。いずれも届け出たのは、HMBを日本国内で製造している原料メーカーの小林香料㈱(東京都中央区)。表示しようとする機能性に「筋力」の文言を含む初の届出となった。

 同社が届け出た機能性の科学的根拠は、いずれも関与成分の研究レビューだが、届出表示は異なる。10月28日に届出情報が公開された「小林HMBパウダー」では、「自立した日常生活を送る上で必要な、身体を支える力の維持に役立つ筋肉量や筋力の維持をサポートする機能があることが報告されています」

 一方、11月4日公開の「小林HMBタブレット」は、「筋肉量や筋力の低下を抑制する働きがあり、自立した日常生活を送る上で必要な、筋肉量や筋力の維持に役立つ機能があることが報告されています」と、筋肉量や筋力の低下抑制作用に関する文言を盛り込んだ。

 2商品で研究レビューの内容が異なり、「PICO」のうちO(アウトカム)について「パウダー」では、「筋肉量(指標=徐脂肪体重)や筋力が増加または維持されるか」、一方の「タブレット」は、「筋肉量や筋力が増加したり、低下が抑制されて維持したりするか」となっている。

 レビューを実施したのは小林香料の社員で、同社では今後、最終商品販売企業などに対し、今回届出が受理された研究レビューや安全性データなどを提供する届出サポートを本格化させる。同社によると、受理を待っていた企業も少なくないという。

 HMBは、筋肉の合成促進と分解抑制の二つの機能性を持つとされ、運動選手が摂取している場合も多い。その中で、今回の届出の対象者について「パウダー」は、「スポーツ選手やトレーニングをしている人を除く健康な方」。一方、「タブレット」は、「成人健常者」と、幅広い層の利用が想定されている。

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