マカエキス、更年期女性にも ラティーナ供給原料を使用(2017.1.12)


 マカエキス末を使ったランダム化プラセボ対照二重盲検臨床試験がこのほど国内で実施され、更年期女性に特有の悩みを大きく緩和できる可能性が示された。被験者は40歳以上58歳以下の健常な日本人女性41名で、プラセボ群と比べ、血中エストロゲン濃度や睡眠障害の有意な改善が層別解析で認められた。試験には、マカ原料供給大手の㈱ラティーナが供給する「マカエキス末BG1.2」が使われた。

 ラティーナが昨年12月末に発表した。肉体疲労感の緩和など滋養作用で知られるマカは最近、女性への訴求が進む。そのような中で今回の試験は、エビデンスに基づく女性向けマカ商材の市場のすそ野拡大と、さらなる需要増加を図る目的で同社が実施。排卵の促進にも関与するとされるエストロゲン増加作用が示唆されたため、同社は「規則的な生理、妊娠しやすい体質づくりにつながることも期待できる」としている。

 試験に使用のマカエキス末BG1.2は、マカの有効成分の一つと考えられている「ベンジルグルコシノレート」含有量を1.2%以上で規格化したもの。臨床試験で有効性が見出されたのは今回が初だが、マウス試験では抗疲労・持久力向上作用のほか抗肥満作用が示唆されていた。今後、今回の臨床試験で確認された作用とベンジルグルコシノレートの関係が考察できるようになれば、機能性表示食品制度対応も決して不可能ではないといえそうだ。

 同社の発表によると、今回の臨床試験で被験者は、マカエキス末BG1.2を1日300㍉㌘、あるいはプラセボ粉末を8週間摂取した。その結果、マカエキス摂取群は更年期症状の程度を表すSMI指数が群間比較で有意に改善。摂取した人の3割で改善が認められた。

 また、マカエキス摂取群を生理の有無などに応じて層別解析したところ、特定の層で血中エストロゲン濃度や、更年期症状の一つとされる睡眠障害に有意な改善が確認されたという。同社では今後、試験結果を論文にまとめて発表することも検討する。

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