ファンケル 新CEOに島田氏 (2017.1.26)

株式会社ファンケル 島田和幸①

 ㈱ファンケル(横浜市中区)は16日開催の取締役会で、島田和幸取締役執行役員グループサポートセンター長の代表取締役社長執行役員CEOの昇任を決定した。2015年4月にスタートした中期3カ年計画の達成と、持続的成長及び企業価値の向上を図るため、その着実な推進役として島田氏の就任を固めた。就任予定日は4月1日。宮島和美代表取締役社長執行役員COOは取締役副会長執行役員に退く。

 グループ体制も変わる。3年前に専門性・自立性を高める事業運営を図るため持ち株会社制を導入し、主軸の化粧品製造販売の㈱ファンケル化粧品、サプリメント中心の㈱ファンケルヘルスサイエンスを立ち上げたが、これら2社を吸収合併させる。合併の背景には、中計策定時と比べ消費動向や競争環境などが大きく変化していることから、同社グループ全体が持つ強みを複合的に生かした体制構築に乗り出すべきと判断した。

 ファンケルでは、13年に創業者の池森賢二氏が現場に復帰し、経営の舵取りを進めてきた。代表取締役会長の再登板時には「3年で立て直す」ことを明言し、数百種類あるサプリメントを体内への吸収性などを考慮した〝体内効率〟設計に刷新、積極的な広告投資、一般流通及び直営店の拡充など数々の施策を打ち出し、16年3月期の売上高は対前年比17%増の908億円を計上していた。ただ、昨年10月に発表した17年3月期・第2四半期の業績では、これまでの好調が鈍化、同6.9%増の461億円の売上高。また大量の広告投下による費用が膨らみ営業損失を計上、今後の計画が注目されていた。17年3月期・第3四半期の業績は今月30日に発表される予定。

 なお、創業者の池森賢二代表取締役会長執行役員グループCEOは代表取締役会長執行役員ファウンダー、田多井毅代表取締役副社長執行役員は相談役に就く。
 社長に就任する島田和幸(しまだ・かずゆき)氏は広島県出身、55年生まれの61歳。79年に同志社大法学部卒業後、㈱ダイエーに入社。系列の㈱マルエツの経営戦略室などを経て、03年に㈱ファンケルに入社。経営戦略本部長、管理本部長などを歴任するなか、07年に取締役執行役員、11年に取締役常務執行役員、15年に取締役専務執行役員に就く。

【写真=島田和幸 新CEO】


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