菊の花エキス 尿酸値対応で届出支援へ オリザ油化(2017.1.26)


 ルテオリンを含有する菊の花エキスについて、オリザ油化㈱が尿酸値低下作用を検証する健常者対象の臨床試験を実施し、有効性を確認した。今後、査読付き論文を発表し、機能性表示食品制度に対応できる原料として市場に打ち出す考え。尿酸値に対する機能性を訴求できる商品開発の要望が、最終製品販売会社などから多く寄せられており、要望先と連携しながら表示の実現を目指す。

 今月11日までにプラセボ対照二重盲検査比較試験と結果解析を終え、発表した。

 試験は、健常人男性30名を被験者にしたもの尿酸値に対する働きを表示する機能性表示食品の届出実績は今のところまだないが、同社は「被験者に病者と診断される人は含まれていない」として自信を見せている。

 被験者が摂取したのは、同社が製造販売する「菊の花エキス‐P」を1日当たり100㍉㌘。同社によると、4週間継続摂取した後の血中尿酸値を測定したところ、血中尿酸値が正常高値の被験者について、摂取前後の変化量におけるプラセボ群との比較で有意な尿酸値低下が認められた。被験者全体では、低下傾向が確認された一方、有意差は認められなかったという。

 菊の花エキス‐Pには、有効成分として、フラボノイドの一種であるルテオリンが10%含まれる。

 同社では、機能性関与成分として同成分の届出が可能だと見ており、今回の臨床試験の結果から想定される機能性表示として、「菊の花由来ルテオリンには尿酸値が高めの方の尿酸値を下げる機能があることが報告されています」などといった表現を挙げている。

 同社が菊の花エキス‐Pの供給を始めたのは2014年。尿酸値低下作用は、社内男性ボランティア7名を対象にしたヒト試験でも確認していた。今後、安全性試験やシステマティック・レビューを順次実施し、年内にも届出支援を開始したい考え。

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