トクホ市場規模 過去2番目の水準に 日健栄協の昨年度調査 (2017.4.6)


 日健栄協は3日、2016年度の「特定保健用食品の市場規模および表示許可の状況」を公表した。トクホ全体では前年度を1.1%上回る6463億円となり、過去2番目の規模となった。ただし、トクホ許可1204品目(昨年12月末時点)のうち、実際に流通するのは360品目余り(昨年11月消費者庁調べ)のため、同品目数での市場規模となる。

 日健栄協では1997年度からトクホの市場規模調査を行っており、2013年度までは隔年、14年度以降は毎年実施している。今年で12回目。

 調査はアンケート方式で行い、昨年12月から実施。2016年度の品目別販売見込額、販売経路別市場規模を調査した。

 調査対象は、昨年12月末時点でトクホ許可取得の1204品目・182社のうち、失効・失効予定品目、連絡先不明品目などを除く1094品目・167社。うち1086品目・161社から回答を得た。

 しかし、昨年11月に消費者庁が発表したトクホ関与成分調査結果で、実際の販売数が約360品目だったことが判明しているため、同品目数の市場規模という形になる。

 16年度のトクホ全体の市場規模は、前年度を1.1%上回る6463億円となり、07年度の6798億円に次ぐ史上2番目の水準を記録。14年度から3年連続の増加となった。

 用途別では、トクホ市場最大の整腸分野が、一昨年からの「乳酸菌」の回復と「食物繊維」の伸びにより、前年並みを維持。メタボリックシンドロームに関連する「血圧」、「血糖値」は前年度を下回ったものの、「コレステロール」が2割の伸長、「中性脂肪・体脂肪」も微増となった。

 「歯関連」は前年度の増加から一転して減少する一方、「骨・ミネラル」がここ数年の減少から拡大に転じている。

 販売経路別では、約6割を占めるスーパーとコンビニが引き続き増加し、戸配が減少、ドラック・薬局が前年度並み。通信販売は16%増となった。

 食品種類別では、清涼飲料水と乳製品で全体の約85%を占めるという構造は変わっていない。
 新規許可数は95品目と前年度からやや増加したものの、日本サプリメント関与成分問題の影響もあったせいか、失効数が急増したため、実質許可品目数は大幅に減少している。

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