ユーグレナ、中国進出 まずは自社商品 OEMも視野に(2013.12.12)


 ㈱ユーグレナ(東京都文京区)が来年1月から微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)を配合した食品の販売を中国で始める。日本の厚生労働省に当たる中国衛生部が先月26日、中国で食経験のない食品を販売するために登録する必要がある新食品原料(旧・新資源食品)として同素材を認めたのに伴うもの。これを足掛かりに、ユーグレナ食品のアジアを中心にした海外市場規模を2018年までに300億円にまで成長させたい考え。

 現地企業の協力を得て、新食品原料の登録を取得した。登録までに要した期間はおよそ2年。

 同社の本格的な海外進出は初となる。資本提携している伊藤忠商事と連携して中国市場開拓を進める。まずは現地企業を通じてユーグレナ社ブランドの最終製品の販売を開始する。また、日本市場と同様にOEM供給も展開していきたい考えで、伊藤忠とともに複数企業との間で交渉を進めていく。

 中国で販売する最終製品は、日本でもネット販売で展開しているサプリメントタイプの食品現地版。販路は高級美容系サロンで、北京、上海など都市部を中心に展開しながら、最終的には中国全土に広げたい考えだ。

 海外市場規模300億円を実現するに当たっては中国での成功が不可避。一方、尖閣諸島をめぐり日中関係が悪化している中で、国内大手企業が市場撤退を余儀なくされたケースも。しかし、同社では「日本の健康食品の信頼は高く、需要は大きい」と見る。

 同社の13年9月期売上高は20億9100万円。9期連続増収および4期連続黒字を達成した。日本の健康食品市場での勢いを中国にも持ち込めるか。今後の動向が注目される。

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