産学連携すすめる東洋新薬 京大と連携協定を締結 (2017.7.6)

ZOOMUP_東洋新薬_京大と連携協定を締結修正①

 健康食品・化粧品ODM/OEM企業の東洋新薬(佐賀県鳥栖市)は6月29日、京都大学と、健康食品、化粧品の新規機能性素材の探索や新規製造技術の開発・実用化に向けて共同研究などを推進する連携協定を締結し、発表した。京都大学が保有する研究成果に東洋新薬のビジネスノウハウや商品企画力を融合させるなど、両者が組織的に連携・協力し、今後2年以内に新製品の実現を目指す。同大が健食・化粧品の事業領域で連携協定を締結するのは初めて。

 東洋新薬が産学連携協定を締結するのは、昨年10月の東京大学に続き2度目。同社は2011年の熊本県を皮切りに、現在までに佐賀県、北海道、愛媛県、秋田県、福岡県の1道5県と包括連携協定を締結し、各地域の農産物を活用した新商品開発などを通じた産業振興に取り組んでおり、その中で産学連携協定を締結することによって、地方自治体と市場をつなぐ「ハブ」の機能を更に強化したい考え。

 今回の京都大学との連携協定では、協定事項にTLO(技術移転機関)と連携した同大保有の知的財産権の伴う研究成果の活用や、同大発ベンチャー企業との業務提携も盛り込まれており、研究成果をスピーディーに実用化できる可能性が高い。また、シーズ探索や共同研究を推進する分野は特定領域に限定しておらず、同大設置の医学、農学、工学など各関連学部を横断する形で、新規素材や新規製造技術の開発・実用化を目指す。

 同日午後、同大吉田キャンパス内で執り行われた連携協定締結式で同社の服部利光社長は、「京都大学の革新的で多様な研究シーズと、東洋新薬の最先端の商品開発力の融合を行いたい。その結果として健康食品、化粧品分野での新しい、魅力的な商品を開発する。また、両業界に対するイノベーション旋風を起こすような製剤技術も両者で取り組みたい」と今後に向けた抱負を述べた。

【写真=京都大学理事 阿曽沼慎司・産官学連携本部長(右)、東洋新薬代表取締役 服部社長(左)】





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