消費者意識基本調査 機能性表示食 摂取有りは3割弱に (2017.7.6)


 消費者庁は6月28日、平成28年度消費者意識基本調査結果を発表した。消費者問題の現状や求められる政策ニーズを把握することなどを目的に毎年実施しているもの。日頃の消費生活での意識や行動、消費者事故・トラブルの経験などとともに、食品表示に関することも尋ねており、保健機能食品の認知度、摂取の状況では、特定保健用食品の摂取は6割に届く一方で、機能性表示食品は3割弱に止まることが分かった。

 調査は、昨年11月の約1カ月、全国の15歳以上の男女1万人を対象に行い、有効回収数は6009人。調査員訪問による調査票の配布、回収方法。調査機関は、日本リサーチセンター。

 保健機能食品の認知度への質問では、「どのようなものか知っていた」でみると、トクホは42.9%、栄養機能食品16.6%、機能性表示食品11.9%だった。「名前を聞いたり見たりしたことはあったが、どのようなものか知らなかった」では、それぞれ、39.8%、45.7%、40.8%だった。

 一方、「知らなかった」の回答では、トクホ16.5%、栄養機能食品36.7%、機能性表示食品46.1%で、トクホと機能性表示食品を比べると消費者への浸透の度合いに大きく開きのあることが分かった。

 ここ1年間の保健機能食品の摂取の有無の質問では、「継続的に摂取している」「摂取したことがある」を摂取有りとした場合、トクホは64.2%、栄養機能食品は35.6%、機能性表示食品は25.8%だった。「摂取したことはない」は、それぞれ21.7%、21.3%、22.7%で、「分からない」の回答は、それぞれ13.1%、36.2%、42.7%だった。

 そのほか食品表示について、食品容器の栄養成分表示を食生活の参考にすると回答した人に対してどの成分を「参考にする」か尋ねたところ、エネルギー(熱量)、脂質、食塩相当量が高く、「参考にしない」成分は、飽和脂肪酸、たんぱく質、食物繊維が挙がっている。前述の「参考にしない」と回答した人にその理由を尋ねると、「栄養成分そのものに関心がない」(39.1%)、「表示されている栄養成分(27.1%)、「表示を参考にする必要がない」(26.3%)などが挙がった。


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