青森リンゴを機能性表示食品に JAつがる弘前が届出に挑戦(2017.9.19)


 青森県の「JAつがる弘前」が、県産リンゴで機能性表示食品の届出書類を消費者庁に提出していることが分かった。機能性関与成分はプロシアニジンで、表示はLDLコレステロール値の低下関係。

 研究レビューなど届出に係る一連の様式は、すでに農研機構が他の8つの生鮮食品とともに作成・公開しており、JAつがる弘前はこれをベースに届出を行った。このため消費者庁への対応は、実質的に農研機構が行っているもようだ。

 関係者によると、農研機構が当初作成した研究レビューでは、LDLコレステロール値の低下に効果があるとした文献でのリンゴ由来プロシアニジンの摂取量が、382~957㍉㌘/日となっていたが、同量では糖類の過剰摂取に繋がるとして、消費者庁が難色を示したもよう。

 このため農研機構では、摂取量を100㍉㌘/日程度(リンゴ約1個分)に修正した研究レビューの作成を進めているもようで、「同レビューで消費者庁に受理されるか、何ともいえない状況」(自治体関係者)だという。

 ただし、「1日当たり摂取量が100㍉㌘程度であれば、機能性関与成分の含有量管理のハードルがかなり下がり、リンゴの届出促進に繋がる」(同)という。

 生鮮食品の果実類では、すでに温州ミカンが届出を行っているが、リンゴが受理されれば2例目となる。自治体関係者によると、JAつがる弘前の届出受理を待って、他のリンゴ生産者団体も一斉に届出書類の提出を行う可能性が高いと見ており、「JAつがる弘前の案件がひとつの天王山になる」(自治体関係者)としている。


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