イソサミジンの化学合成に成功 大阪府立大(2017.10.5)


 大阪府立大学の谷森紳治教授らのグループは、4日から東京ビックサイトで開催されている「アグリビジネス創出フェア」で、ボタンボウフウの生理活性成分の一つであるイソサミジンの化学合成法の確立に世界で始めて成功したと発表した。

 イソサミジンには動脈硬化予防や血管拡張、排尿障害への効果などが報告されている。従来は、鹿児島県の一部地域で栽培されているボタンボウフウを使い、イソサミジンを規格化した抽出物が健康食品の原材料として利用。ただ、供給可能量との兼ね合いもあり、幅広く供給されているわけではない。

 谷森教授らは、これまで課題とされてきた「選択的アシル化」に関して、スズ化合物を用いることで、イソサミジンを安価で大量に化学合成できる方法を確立したという。すでに特許を出願しており、今後は同合成法を用いた機能性食品やサプリメント、医薬品原料向けなどへの展開を目指していく考え。


Clip to Evernote

ページトップ