日本薬剤師会 機能性表示22製品を検査 来春試験結果公表へ 
(2017.12.21)


 日本薬剤師会の渡邉和久常務理事は、13日に都内で開催された健康食品のリスクコミュニケーションで、同会の自主事業として機能性表示食品の崩壊試験などを実施していることを明らかにし、検査した22製品のうち複数に崩壊しないものがあることを明らかにした。分析結果を来春にも公表する考え。

 日本薬剤師会は全国に29の試験検査センターを持ち、「医薬品の溶出試験ほか市販の健康食品の成分検査なども行っている」(渡邉理事)という。2013年には市販のウコン製品(アキウコン)52品の成分調査を行い、アキウコンの含有が特定されたのは52品中23品だったとしている。16年には、グルコサミン含有商品の分析を実施しており、「グルコサミンでは14品目中7製品が検出限界値以下だった」(渡邉理事)という。

 渡邉理事によると、現在、機能性表示食品22品目について、崩壊検査などを行っており、うち崩壊しない製品が複数あることを確認したという。また、これらの試験に関する論文を作成する予定で、査読プロセスを経て、「来春には公表したい」(渡邉理事)としている。消費者庁など関係方面にも連絡するという。

 渡邉理事は健康食品に対する薬剤師会の活動の一つとして、「消費者が健康食品を購入したら、薬剤師に相談することを呼びかけている」ことも紹介した。摂取の記録も残しておくべきと指摘した。


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