国セン消費者問題10大項目 プエラリアを選定 (2018.1.11)


 国民生活センターは、2017年の消費者問題に関する10大項目を選定、発表した。17年の傾向は、還付金詐欺や訪問購入などで高齢者をターゲットとした悪質な勧誘、仮想通貨や格安スマホなどの新たな分野の相談が多いとともに、健康食品関連では定期購入に関するトラブルや、7月に危害事例が急増し問題となったプエラリア・ミリフィカを含む健康食品をピックアップしている。国センが先月21日発表した。

 プエラリアを巡る一連の問題は、PIO‐NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた危害情報が、2012年の1件に対し、15年は97件、16年は94件と急増したことで国センが注意喚起したことに端を発し、厚労省、消費者庁が対応に乗り出していた。9月には女性ホルモン様作用を持つ有用成分の定量分析の実施などを盛り込んだ改善計画書を11月末までに提出するよう求める事態となっている。

 7月の注意喚起以降のプエラリアの危害件数について本紙が聞いたところ、相談や危害などに関する情報収集はしていないものの、「一般紙などの報道によって購入者自身が問合せするなど一時的には数字は上がる。ただ、その後は沈静化することが一般的。大きく数字が減らず、また増えるような事態になれば、我々にもそのような情報が届く」といい、発表以降の危害情報はこれまでの急増傾向から落ち着きを見せているもようだ。

 また国センは公表したプエラリアの項目で、8月に発表した健食やトクホ摂取による薬物性肝障害の発症での注意喚起についても記述している。


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