スーパー大麦 ケロッグが市場投入 蔦屋とのコラボなど販促も(2018.2.8)

スーパー大麦①

 帝人が原料供給する、レジスタントスターチなど機能成分豊富なスーパー大麦「バーリーマックス」を配合した最終商品について、シリアル大手の日本ケロッグが参入を表明した。すでに同素材を活用した商品の市場投入は数十社と増え続けているが、シリアルブランドで知名度の高いケロッグ商品への採用で、さらなる市場の拡がりが予想される。

 1月30日に都内で開かれた日本ケロッグの新商品発表会で、小麦ブランとスーパー大麦を配合した「オールブラン プレミアム」が披露された。同社が日本でシリアルを発売してから今年が55周年の節目にもあたり、朝食としてのシリアルの新たな施策を提示した。

 ケロッグの新たな戦略について同社・井上ゆかり社長は、「ダイジェスティブウエルネス=腸の中からの健康」を新たなテーマとして、「腸を満足させる」ことを突き詰めた商品化を進めてきたと述べた。

 新商品の最大の特徴は、食物繊維が「腸の奥まで届く」こと。従来使用している小麦ブランでもその機能性は持つが、同様の作用を持つスーパー大麦を併せて用いることで、相乗的な効果を生むとして採用された。「当社ではオールブランのトクホも扱っているが、新商品はその進化系となる」(大谷弘子マーケティング本部長)といい、新たな領域のシリアルとして提案を進める。

 すでに今月1日から配荷は進んでおり、全国のスーパーやドラッグストア、ホームセンターなどで販売が始まっている。それら店販での展開と同時に、総合フィットネスクラブを展開するティップネスのコンディショニング・プログラムへの採用や、蔦屋書店とのコラボによる同品を活用したカフェメニューの提供なども進めるなど、シリアルと馴染みの薄い層への取り込みも始めている。

 小麦ブランとスーパー大麦配合による腸内環境改善の新たな機能性については、来月開催の日本農芸化学会・名古屋大会で大妻女子大の青江誠一郎教授が研究成果を発表する予定だ。

【写真=新製品「オールブラン プレミアム」をアピールするケロッグなど関係者】


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