脳機能サポートの新素材 ブドウ抽出物で新市場創出 (2018.4.26)


 各種機能性素材を手掛けるウィルファームは、脳機能のサポートをコンセプトとする新素材の原料供給を始める。イタリア・バイオナップ社が製造するシチリア島原産のブドウを用いたもので、欧州ではすでに供給を開始、アジア地区では日本が先行してプロモーションを展開する。1990年代後半に抗酸化機能で市場形成されたブドウ関連素材。新たな脳機能改善をキーワードに新たな市場創出が始まるかもしれない。

 今月下旬から市場投入のアナウンスを始めたブドウ抽出物「コグニグレープ」。使用するブドウの部位は、種を除いた皮と実の部分。有用成分としてプロアントシアニジン9%以上、アントシアニン4~5%で規格したもの。以前、市場を賑わせたブドウ関連素材は、ブドウの種子のみを使うか、赤ワインからアルコール分を除去した粉末原材料などで、有用成分は同様にポリフェノール類だった。

 ウィルファームによると、「素材的には同じ分野ともいえるが、使用する原料の部位が違うことで成分組成では異なるものも含まれるだろう」(大田礼文社長)といい、特にシチリア島で採れるヴィニフェラ種のブドウを使ったワインは「他の地域のワインより濃い味がする」(同)ほど、原料そのもので違いは明白という。

 ブドウ原料自体の差別化もあるが、「コグニグレープ」の特徴は、製造元のバイオナップ社が昨年10月に発表した認知機能に関する研究成果の発表だ。高齢者を対象とした認知機能に関する無作為化二重盲検臨床試験で、オープンアクセス出版のフロンティアのジャーナル誌に論文投稿していた。

 同研究では、平均年齢66.9歳±5.2歳の高齢者111名をを対象に、同抽出物を配合したカプセル250㍉㌘を12週間摂取させ、記憶力や言語能力、図形能力などを調べる認知症診断用のミニメンタルステート検査を実施し、プラセボ群と比較したところ同素材摂取群が4%の向上を確認した。また記憶や言語、空間認知、集中力など老人性痴呆性の早期診断・経過観察に用いられるアーバンス検査で6.2%向上の有意な改善が報告されている。

 「これまでに抗酸化作用など様々な機能性が報告されているが、認知機能やうつ病の改善などといった機能性は他社が追随できない研究成果だろう」(同)といい、独自の研究成果で挙げられた脳機能改善の新規データを活かし、新たな市場の創出に向けた提案を開始する。


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