三生医薬 ソフトカプセル新工場竣工 南陵工場、富士宮に(2018.5.17)


 健康食品受託製造の三生医薬は16日、ソフトカプセル製剤工場「南陵工場」(静岡県富士宮市)を竣工した。敷地3万3000㎡、床面積1万700㎡と、同社としては過去最大規模の工場となり、年産30億粒の生産キャパシティを備える。同社の調べでは、健康食品ソフトカプセル製造工場としては「日本最大級」という。投資金額は約70億円。

 同社は2016年3月、富士宮市の「富士山南陵工業団地」におよそ1万坪の土地を購入し、昨年5月から建設を進めていた。新富士インターチェンジから自動車で約15分の距離にある。施工はゼネコンのフジタが担当。建物は2階建て4層構造の設計とし、これにより労働負荷の最小化などを図った。

 新工場は17日から本生産に入る。同社によると、生産キャパシティについて、ゼラチンソフトカプセルは従来比1.5倍、植物性ソフトカプセルは同3倍の規模。竣工に伴い、主にソフトカプセルを製造する大岩工場、植物性ソフトカプセルを製造する万野工場は、今冬までに南陵工場に集約する形で閉鎖する計画だ。今後は、新工場を基幹工場としつつ、久沢、大渕、厚原の計4工場を主要生産拠点とする。

 16日には、富士宮市長などを招き、新工場内で竣工式を開いた。パーティで挨拶に立った松村誠一郎代表取締役会長兼CEOは、南陵工場について「三生医薬にとって大きなマイルストーン。物を売る工場から生産を売る工場へ。そうした大きな変革をドライブする工場になる」と述べ、受託製造したソフトカプセルを単に売る(提供する)のではなく、研究開発から出荷までの生産プロセス全体を付加価値として提供していける工場になると語った。

 また、同社の四條和洋代表取締役社長兼品質保証本部長と、山田和永専務執行役員兼CMO生産本部長は健康産業流通新聞の取材に応じ、新工場ではソフトカプセルの品質管理能力を高めたことなどを説明。「製造ラインなどの自動化を進め、ヒューマンエラーを起こさないプラントになっている」という。


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