健食摂取状況 初の統計調査実施へ 国民生活基礎調査で来年から(2018.12.20)


 2019年以降の国民生活基礎調査の「健康票」に、健康食品の摂取状況を尋ねる設問が新たに追加される方向性がほぼ固まった。調査内容変更の是非を審議していた総務省統計委員会の有識者部会は6日、設問追加を「適当」と判断。調査を実施する厚生労働省の政策ニーズを受け入れた。国民による健康食品の摂取状況が、国の統計調査結果として初めて示されることになる。

 健康票は、国民の健康状態を調べるもので、国民生活基礎調査で3年ごとに実施される大規模調査の際に用いられる。2019年は大規模調査実施年にあたる。前回の大規模調査は16年の6~7月にかけて実施され、結果は1年後に公表されていた。

 これまでの健康食品の摂取状況に関する調査は、調査会社のモニターを対象にしたインターネットによるアンケート調査が大半。厚労省によると、これまでに統計調査として摂取状況を把握しているものはないという。アンケート調査の代表例としては、2012年に消費者委員会が1万人を対象に実施した『消費者の健康食品の利用に関する実態調査』が知られ、約6割が「健康食品を利用している」と回答していた。

 健康食品の法制度上の定義は未だ明確ではないが、国民生活基礎調査においては「サプリメントのような健康食品」と定めることになる。具体的には、「健康の維持・増進に役立つといわれる成分を含む、錠剤▽カプセル▽粉末状▽液状などに加工された食品」と定義される見通しで、要は、調査対象はサプリメント形状の健康食品だ。健康票では、その摂取状況を「はい」「いいえ」の2択で尋ねる。

 外観や形状などから「一般に食品」と認識されるものは対象外とする。厚労省によると、例えば、エナジードリンク▽野菜ジュース▽乳飲料▽ヨーグルト▽クッキーなどの栄養を補助する食品──などは、サプリのような健康食品ではないものとして扱う。6日の会合で厚労省は、プロテインも対象外になると説明した。

 一方、業界は調査結果に身構える必要がありそうだ。厚労省は、調査結果の政策的利活用について、健康食品の規制見直しの基礎情報として活用する考えを示している。

 この調査で示される国民の健康食品の摂取状況は、まずは「性」「年齢階級」別の摂取状況。加えて、身体的な不調(自覚症状)を感じている人や、通院している人の健康食品の摂取状況も示されることになる。そのため、調査結果の解析次第では、自覚症状があるのに通院していない一方で健康食品は摂取している人の実態も含めて把握できる可能性がある。

 厚労省は、調査結果を健康食品のリスクコミュニケーションなど消費者教育にも活用したい考え。また、初回調査の結果を踏まえ、質問事項の追加なども検討すると説明している。

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