ミリオナ化粧品、沖縄進出 県産素材活用の健食開発も(2018.12.20)


 化粧品受託製造企業のミリオナ化粧品(大阪市北区)が沖縄県に進出する。年明けを目途に、那覇市内にグループ会社を新設する予定だ。取引先の県内企業からの要請を受けて決めた。これを機に、県産素材を活用した美容食品向け原材料の開発にも弾みを付けたい考え。

 沖縄県内企業を発売元とする、県産素材を活用した土産用の化粧品シリーズの受託製造を請け負っている。これが沖縄県を訪れる中国人観光客のインバウンド消費を背景に好調に推移しているため、製造販売元も県内に置くことにした。これにより発売元、製造販売元ともに所在地を「沖縄県」と表示できるようにする。

 沖縄県に拠点を置くことで、県産素材を活用した健康食品原材料、最終製品の開発も加速させる考えだ。

 同社と沖縄県のつながりは、健康食品分野でもここにきて深まりつつある。健康食品受託製造を手掛けるグループ会社のラシェル製薬(岡山県新見市)を通じ、青汁の新規原料として活用することを目的に、サトウキビ若葉の無農薬栽培を現地農業生産法人に委託している。

 ミリオナ化粧品の阪本雅哉社長は、「ローレルや沖縄ヨモギ、モリンガなどにも着目している。今後、沖縄の拠点を通じ、沖縄産健康食品素材の取り扱いを広げていくことも検討したい」と話す。

 ミリオナ化粧品の直近業績は、売上高が約50億円(2018年8月期)、前年同期比は48%のプラスと急成長している。最近では、美容健康食品の企画・開発も積極的に手掛けており、沖縄の新拠点を通じた県産健康食品素材の取り扱いは将来、グループ全体の強みにしていきたい考えだ。



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