消費者庁 来年度 保健表示室新設へ  トクホ運用拡大調査事業も(2019.1.10)


 消費者庁は来年度、食品表示法の運用などを所管する食品表示企画課に「保健表示室長」の新ポストを置き、併せて同課内に保健表示室を新設する。昨年12月21日に閣議決定された2019年度の機構定員要求で認められた。また、併せて閣議決定された19年度当初予算案では、特定保健用食品(トクホ)の運用拡大に向けた調査事業予算が新規計上された。

 新設する保健表示室の人員構成などは今後詰めるが、十数名程度が配置される見通し。同室では、栄養成分表示をはじめ、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品といった保健機能食品制度、特別用途食品制度に関わる食品表示に関する業務を、専門的に所管することになる。

 保健表示室長ポストの新設は17年度の機構定員要求でも求めていたものの、認められなかった経緯がある。

 食品表示企画課は、15年4月の機能性表示食品制度の創設、その後の届出件数の増加に伴い、業務量が大きく増えている。また、所管する食表法について、遺伝子組換え表示など制度の見直し案件も多く抱えている。このため、管理職、課長クラスの業務負担を分散させる目的で、保健表示室長ポストの新設を要求していた。機能性表示食品の届出書類確認期間の短縮化も期待したい。

 一方、保健表示室が大きく絡むことになりそうな、トクホの運用拡大に向けて来年度実施する新規の調査事業では、疾病リスク低減型トクホの関与成分拡大の可能性を探ることになる。

 この調査事業では、現状では2成分しか認められていない疾病リスク低減型トクホの関与成分について、新たな候補成分に関する基礎的調査などを行う計画だ。制度設計についても検討する。

 疾病リスク低減型トクホの関与成分は、カルシウムと葉酸の2成分にとどまる。しかし、米国ではビタミンDなど、欧州では植物ステロールなどについて疾病リスク低減表示を認めており、調査事業では、こうした諸外国制度の実情も参考にされそうだ。成分の科学的根拠や、国内外の疫学研究実績なども収集するという。

 なお、消費者庁の19年度当初予算案は、一般会計として118億2000万円を計上。18年度比では1%減となった。体制強化では「消費者教育推進課」の新設が認められたほか、定員について17名の純増が認められた。来年度の定員は363名となる。

 予算案の主な内訳については、食品表示対策で2億6700万円を計上。ただ、18年度予算比でみると1600万円の減額となった。消費者取引対策は2200万円減の2億4000万円、消費者表示対策は500万円減の1億8800万円とそれぞれ減額されており、厳しい査定となった。


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