シオノギヘルスケア 健食市場に本格参入 通販開始 (2019.1.24)

シオノギヘルスケア修正_健食市場に本格参入①

 シオノギヘルスケアが健康食品事業に本格参入した。今月2日付でダイレクト販売本部を新設し、4日、健康食品の通信販売事業を行う「シオノギ健康通販」を開設。フコイダンを配合したサプリメントや明日葉を使った青汁などの販売を開始した。健康食品の原材料販売も手掛けていくことになる。

 同社は塩野義製薬の100%子会社として16年1月に設立。塩野義のコンシューマーヘルスケア事業を承継し、『セデス』『ポポン』といった一般用医薬品などの製造販売を手掛ける。18年6月にはロート製薬と資本業務提携を結び、現在はロートが株式の15%を取得。公表情報によれば、18年3月期の売上高は72億5000万円。

 健康食品の販売を手掛けるのは初となる。宝ホールディングスグループの健康食品事業を一体的に承継することで市場参入を果たした。

 昨年9月、健康食品の通信販売や原材料供給を手掛ける宝ヘルスケアの全株式を取得し吸収合併するとともに、タカラバイオの健康食品事業に関する権利義務を承継する契約を締結。今月2日までに手続きを終え、4日の販売開始に至った。

 新たに開設した「シオノギ健康通販」は宝ヘルスケアの「Takara健康通販」を引き継いだもの。主力製品としていたガゴメ昆布由来フコイダン配合サプリメントを引き続き主力に据えて事業展開していくようだ。5日、朝日や読売といった全国紙に全面広告を掲載し、宝ヘルスケアはシオノギヘルスケアに生まれ変わり、シオノギとして健康食品を提供していくことを消費者に伝えるとともに、フコイダンサプリの販促を行った。

 また、取引先など業界関係者にも事業継承と吸収合併に関する知らせを出した。健康食品事業を新たに始めることで、「『人々の健康を守るために必要な最も良いヘルスケア商品を提供する』という企業理念のもと、宝ヘルスケアおよびタカラバイオの健康食品事業を活かしたシニア向けの健康増進事業の強化」を図るとしている。

 4日に新設したダイレクト販売本部の部長には、宝ヘルスケア社長を務めていた榊原仁嗣氏が就任。また、ダイレクトマーケティング部長には、同じく宝ヘルスケアの営業本部長を務めていた大槻功氏が就いた。宝ヘルスケアの社員の大半がシオノギヘルスケアに転籍したという。

 宝ヘルスケアでは事業者向けに健康食品原材料販売も行っていた。主に販売していたのは青汁に使われる明日葉や、アガロオリゴ糖、トゲドコロ(ヤムイモ)。他に、既存顧客のみへの販売にとどめていたもののボタンボウフウ由来イソサミジンもあり、独自性が高く、一定のエビデンスが揃っている機能性食品素材を取り扱っていた。これら素材の販売もシオノギヘルスケアが引き継ぐことになる。

【写真=健康食品の販売開始を伝えるシオノギヘルスケアのホームページ】


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