小林製薬 認知機能サプリを4月に まず中・四国で(2019.1.24)

小林製薬上下合体②

【写真=(写真上)店頭で〝認知機能〟サプリを積極的に訴求していく (写真下)ノコギリヤシと植物発酵エキスのサプリメント】
 
 小林製薬は、機能性表示食品として昨秋に届出受理されていた、認知機能を維持するなどのヘルスクレームを持つサプリメント「健脳ヘルプ」の店頭販売を4月から始める。まずは中国・四国地域限定で売り込み、テレビCMなどのプロモーションを仕掛けて市場の動向を見極め、早期の全国販売に踏み切りたい考え。初年度3億円の売上を見込む。流通関係者向けに10日開催した春の新製品内覧会で発表した。

 新製品「健脳ヘルプ」は、特殊加工したクルクミンを機能性関与成分に、「年齢とともに低下する認知機能の一部である記憶力(日常生活で生じる行動や判断を記憶し、思い出す力)や注意力(注意を持続させて、一つの行動を続ける力)を維持する」などと機能表示する。特に、“認知機能”の用語を商品前面で強調するパッケージとし、認知機能の維持に対応できる差別化商材としての利点を訴える。また、専用什器も用意するなどし、商品の視認性も高める。同社既存品には、“記憶力”をパッケージ表記した既存の機能性表示食品「キオクリア」や、第3類医薬品の物忘れ改善薬「ワスノン」があるが、新製品とは50代未満、以降などターゲットを住み分けて販売していくもよう。

 また、時期は未定だが、認知症に関する情報サイトを開設する。認知症発症の要因やそのリスクを紹介しながら、認知症は治療するのではなく、早期予防が重要などといった内容で構成する。同社では一昨年7月に、東京大学に認知症の予防に関する社会連携講座を開設するなどし、認知症問題に対する取り組みを強化している。

ノコギリサプリ刷新、機能を強化
 同社のサプリメント分野での春の新製品投入は全3品を予定。2つ目がノコギリヤシのサプリメント。既存品のレギュラータイプに、トマトリコピンを新配合し、機能性を強化したリニューアル品。同様の原材料配合商品は通販では展開させてきたが、店販向けでも機能強化品を投入し、さらなるシェア拡大を図る。同品の初年度販売目標は2億円。

 3つ目が植物発酵エキスを配合したサプリ「野菜と酵素」。同社では、植物発酵エキスの店販での購買層の主流が若年女性層であると分析しており、通販で中高年層から支持を得ている同品を店販向けにも投入し、店販で潜在している中高年層の需要を掘り起こす。売上目標は1億2000万円。



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