プロテオグリカン 一丸、海外開拓で上積みへ (2019.2.21)


 サケ鼻軟骨由来プロテオグリカンの販売量が伸長している。

 原材料メーカーの一丸ファルコスがサプリメント、健康食品向けに供給する『プロテオグリカンF』の直近1年間の出荷量は、5年前との比較で2.3倍と200%以上も伸長した。素材認知度の拡大もあり、関節ケア用途、美容用途ともに、右肩上がりの様相を呈しているようだ。

 化粧品への配合が先行していたサケ鼻軟骨由来プロテオグリカンが健康食品分野で本格的に利用され始めたのは13年。販売大手からの配合製品の発売が相次ぎ、これを受けて一丸ファルコスでは翌14年、製造拠点の一つである真正工場を増設する形で、化粧品用を含めたプロテオグリカン製品の生産能力を従来比3倍まで高めていた。そこから2倍以上の勢いで出荷数量を伸ばしたことになる。

 伸長の背景には、ドリンクやサプリメントとして販売されている主力配合商品の売上げが好調に推移していることがありそうだ。

 また、機能性表示食品の機能性関与成分として届出が進んでいることも影響しているとみられる。サケ軟骨由来プロテオグリカンを機能性関与成分にした届出は現在、膝関節への働きを訴求するサプリメントを中心に計13件。公開されている届出資料から推測すると、そのうち少なくとも10件が一丸ファルコスの『プロテオグリカンF』を使用していると考えられる。

 同社では今後、『プロテオグリカンF』の需要を海外市場にも広げたい考え。ここ5年の間で市場開拓に着手しており、米国のダイエタリーサプリメント市場を主要ターゲットに据えた。関節ケア素材として需要創出を図る。

 17年には、現地で開催されたダイエタリーサプリメントの展示会「ナチュラルプロダクツエキスポ」の「NEXTY AWARD」(革新的原材料を表彰するもの)で、『プロテオグリカンF(現地名=Juvecol)』が「最優秀原料賞」に選出された。同社によれば、これが契機となり米国でも注目度が高まり始めたという。米国市場での販売に本格対応する一環として、昨年、同素材でコーシャ(KOSHER)認証を取得した。




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