トクホの広告表示 公正競争規約策定へ (2019.7.25)


 日本健康・栄養食品協会が新事業に乗り出す。7月23日、特定保健用食品(トクホ)の広告表示に関する公正競争規約の策定に向けて取り組むと発表した。公正競争規約は、景品表示法に基づき、消費者庁、公取引委員会の認定を受けて自主的に設定する業界ルール。

 記者発表を同日行い、今年度末までに規約認定を目指す方針を表明した。
 日健栄協は2007年にトクホ広告自主基準を策定し、同基準などに基づく広告審査を通じて、自主的に表示の適正化を図ってきた。それを法的裏付けもある公正競争規約に格上げすることで、より効果的な運用を図るとともに、「トクホの信頼感アップ」に繋げたい考え。機能性表示食品に押され気味の「トクホを元気にしたい」とも言う。

 公正競争規約を運用するのは公正取引協議会。規約が認定されれば、日健栄協はトクホに関する公取協を協会内に立ち上げる予定だ。健康食品関連の公取協としては、全国ローヤルゼリー公取協が知られる。

 一方で、許可件数などの減少傾向が指摘されているトクホに公正競争規約が必要かどうかは議論の余地がある。機能性表示食品やいわゆる健康食品の広告の方がトクホよりも多い。また、日健栄協によると、これまでの自主広告審査を通じ、トクホ広告の適正化は既にかなり進んでいる。


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