ブラックジンジャー 歩行機能、エビデンス拡充(2019.8.8)


 丸善製薬が製造販売する機能性食品素材、ブラックジンジャー抽出物の運動・身体機能維持機能について、エビデンスが拡充された。

 高齢者の運動能力維持に及ぼす機能において、日本人を対象に検証した臨床試験結果をまとめた論文がこのほど掲載。加齢とともに衰える歩行能力の指標ともなる歩行距離が、プラセボ群との比較で有意に増加したと発表した。

 論文は『薬理と治療』の6月号に掲載。65歳から74歳の日本人男女29名を対象にランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験を実施したもので、被験者はブラックジンジャー抽出物150㍉㌘配合錠剤、またはプラセボを8週間摂取。主要評価項目として6分間歩行テストを行い、ブラックジンジャー抽出物含有食品の運動能力に及ぼす影響を評価した。

 その結果、摂取8週間後のプラセボ群との比較で、ブラックジンジャー抽出物含有食品摂取群は歩行距離が有意に改善。一方、同時に行った安全性評価では、同食品に起因する有害事象は認められなかったという。

 ブラックジンジャー抽出物の摂取による歩行距離の増加については、以前にもタイで論文発表されていたが、日本で実施された今回の臨床試験を通じて、先行研究と同様の結果が日本人の高齢者に対しても示されることが確かめられたことになる。

 同社のブラックジンジャー抽出物に含まれるポリメトキシフラボンは、機能性表示食品の機能性関与成分として届出が進んでいる。

 届出件数は7月26日現在12件あり、中高年の歩行機能の維持を訴求するものも複数存在する。ブラックジンジャー抽出物について筋機能に関する特許(第5903191号)も取得している同社が届出サポートを手掛けており、歩行機能については今後、新たな論文発表に合わせて改めて研究レビューを提供していく予定だ。

 なお、同社のブラックジンジャー抽出物を使った機能性表示食品のヘルスクレームとしては現在、中高年の歩行機能の維持の他に、日常活動のエネルギー代謝において脂肪を消費しやすくする機能、BMIが高めの人の内臓脂肪など腹部の脂肪を減らす機能の計3機能がこれまでに届け出されている。


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