オルビスの肌トクホ 発売半年で13億円突破 (2019.8.8)

05オルビス ディフェンセラ箱_切抜き修正④

 【写真=発売された肌トクホとしては日本初となる『ディフェンセラ』1箱30包入りで税込3456円】

 肌トクホ(特定保健用食品)が好調だ。「肌の水分を逃がしにくくする」機能をヘルスクレームとする『ディフェンセラ』(関与成分=米由来グルコシルセラミド)。販売するオルビスは7月末、今年1月1日の発売から6月末までの間に約45万個、約13.5億円を売り上げたと発表した。同品は販売開始1カ月で同社想定を超える約8万個を売り上げ、品薄状態に一時陥ったが、初年度売上目標22億円の達成に向けて好調に推移している。

 同品は2月から中国アリババの「天猫国際」など越境ECサイトでも販売が始まっている。ただ、今回公表した売上高などは「あくまでも国内販売のみの数字」(同社広報)。「中国でも人気が高まっている」といい、実質的な販売数量はさらに多い可能性がある。

 同社は同品発売前の昨年12月、初年度売上目標22億円のうち12億円を日本国内、残りを中国を中心としたアジア市場で売り上げたい考えを明かしていた。国内販売目標に関しては発売半年足らずで達成したことになる。今後、アジア市場でも販売が伸びれば、美容食品市場を代表する商品の一つに育つこともありそうだ。

 発売当初、同品の先行きについては業界関係者の間で懐疑的な見方も少なくなかった。化粧品では有力企業だが、健康食品については目立った成功事例がなかったためだ。だがフタを空けてみれば、「健康食品分野の新商品としてはオルビス史上最も好調な結果」(同社)となった。

 一方、この勢いが今後も続くかどうかは予断を許さない。
 いわゆる「保湿」機能を訴求する食品は、発売されたトクホとしては現在のところ同品が唯一だが、機能性表示食品は既に群雄割拠の状態。ディフェンセラを追随する動きが今後出てくる可能性がある。

 化粧品最大手の資生堂も機能性表示食品を届け出ている他、肌トクホの許可をオルビスよりも先に得ている。肌の乾燥が気になり始める秋以降の動きが注目だ。

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