ルテオリン 届出件数じわり増加 (2019.9.12)


 ルテオリンを機能性関与成分にした機能性表示食品の届出件数がじわりと増えている。訴求機能は尿酸値が高めな男性の「尿酸値を下げる」。原材料メーカーも届出サポートに注力しており、ドリンクでも届出を可能にした。男性の尿酸値をサポートする機能性表示食品の需要開拓はまだまだ始まったばかり。今後さらに届出が増加していく可能性がある。

オリザ油化が届出支援
 ドリンクでの届出は8月23日に公開された。ルテオリンの含有量を規格化した菊の花抽出物を製造販売し、届出サポートも手掛けるオリザ油化が届け出たもので、製品名称は『菊の花ドリンク』。「尿酸値が高め(5.5mg/dL超~7.0mg/dL未満)な男性の尿酸値を下げる機能が報告されています」をヘルスクレームとする。

 現在、尿酸値対応のルテオリン配合機能性表示食品は複数届け出されているが、これまでの届出はサプリメント形状に限られていた。フラボノイドの一種であるルテオリンは、水にほとんど溶けない性質を持つが、飲料製造受託も手掛ける大和製罐と共同で技術開発を行い、ドリンク配合を可能とした。飲料については今後、同社と連携して届出サポートを進める。

 菊の花抽出物に含まれるルテオリンを機能性関与成分にした届出が初めて公開されたのは昨年11月末。DHCが最終製品の臨床試験で届け出たサプリメント『ルテオリン尿酸ダウン』を皮切りに、健康食品通販のはつらつ堂(7月12日公開)、ファーマフーズ(8月1日公開)、エーエフシー(3件同時に9月5日公開)、本草製薬(9月5日公開)からの届出が続き、現在の届出件数は計8件(5日現在)。はつらつ堂、ファーマフーズ、オリザ油化は、オリザ油化が実施した研究レビューを届け出ている。数の上では多いとはいえないが、短期間のうちに届出が積み上がってきた格好だ。

 ファンケルのサプリメント『尿酸サポート』が先鞭を付けた尿酸値対応の機能性表示食品の届出総数は、現在19件。同品の届出が公開された昨秋以降、DHCの他にも富士フイルム、明治、サッポロビール、大正製薬、アサヒグループ食品、日清ファルマといった大手企業からの届出が目立つのが特徴だ。販売も順次始まっている。

 機能性関与成分も複数出ている。ただ、原材料メーカーが最終製品販売会社などに対して届出サポートを手掛けている成分は、現在のところルテオリンとアンセリン(焼津水産化学工業)の2成分に事実上限られる。両成分の届出件数は現在8件ずつで並んでおり、合わせて16件と尿酸値対応機能性表示食品の届出をけん引している。オリザ油化では「まだまだ増えると思う」と話す。


Clip to Evernote

ページトップ