「牛丼の具」をトクホへ 食後血糖値上昇抑制を訴求 (2019.11.7)


 「牛丼の具」を特定保健用食品(トクホ)にしようとする動きが進んでいる。表示許可を求める保健の用途は、「食事から摂取した糖の吸収を減らし、食後血糖値の上昇をゆるやかにする」。同様の働きを訴求する牛丼の具が、機能性表示食品として既に届け出されている。企業責任の機能性表示食品では不十分と見て、国のお墨付きを得ようしている様子だ。

 牛丼の具トクホの表示許可が申請されたのは今年6月とされる。これを受けて消費庁は10月28日、食品安全委員会に食品健康栄養評価を依頼し、食安委の新開発食品調査会で審議されることになった。関与成分として申請されたのはサラシア由来サラシノール。

 今回、トクホ許可申請された製品の名称は『トク牛サラシアプレミアム』(以下、トク牛)。申請者は開示されていないが、『サラシア入り牛丼の具』(サラ牛)という冷凍食品の機能性表示食品を牛丼チェーン大手の吉野家が届け出ている。サラ牛は、サラシア由来サラシノールを機能性関与成分にしたもので、ヘルスクレームは食後血糖値の上昇抑制。

 このトク牛の申請者は、申請に当たりランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー比較試験を実施。血糖値が100~125㍉㌘/デシ㍑の20~64歳の被験者32名を対象に実施したもので、トク牛摂取群、プラセボ群ともに白米250㌘を併せて摂取したという。

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