定期購入巡る相談 増加続く PIO登録、1.6万件超(2019.12.12)


 健康食品や化粧品のインターネット通販を通じた思わぬ定期購入を巡る消費者相談件数が、減少どころから増加し続けているようだ。

 東京都が12月3日公表した2019年度上半期に都消費生活総合センターに寄せられた消費生活相談の受付状況(速報値)によると、健康食品に関する相談件数は前年同期比236件増の574件と大幅に増加した。減少傾向を見せていた中で3年ぶりに増加したという。化粧品についても同233件増の517件に上った。

 都によれば、健康食品、化粧品ともに、消費者からの主な相談内容は、「お試しのつもりが、実は複数回購入しなければならない『定期購入』だった」というもの。それぞれ前年同期と比べて、こうした意図しない定期購入を巡る相談の増加が目立つという。

 健康食品、化粧品を巡り「お試しで購入したつもりが定期購入だった」などと苦情を訴える消費者は2016年ごろから急増していた。これを問題視した国民生活センターでも複数回にわたる注意喚起を行っているものの、今年4月から11月までにPIO‐NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された健康食品の定期購入を巡る相談件数は累計1万6000件超に達しているという。前年同期比では実に2倍以上も増加した。

 相談件数が減らないことを受けて国センでは今後、消費者に改めて注意喚起することも検討している。

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