素材開発受託事業スタート BHNが新展開 ノウハウ生かす (2020.1.23)


 ビーエイチエヌ(東京都千代田区)が素材開発受託事業に乗り出した。これまでに独自の健康食品原材料を複数開発してきたノウハウを生かした新事業で、昨秋から活動を開始。健康食品の受託製造を手掛ける強みも生かし、素材開発から最終製品製造までを一気通貫に請け負える体制で事業展開する。

 素材開発受託事業では、分析機器なども揃える同社の播磨生産開発センター(兵庫県たつの市)や、研究開発スタッフらが中心となり、企画立案から、機能性研究▽各種安全性試験▽有効成分の同定▽各種分析試験▽製法や製品規格の検討・決定▽抽出・粉末化(製品化及び製造)▽臨床試験──などまでを外部の研究機関や企業などにも一部委託しながら全面的に請け負う。要望があれば最終製品化及び製造にも対応する。

 同事業のモデルは、同社が原材料供給を手掛ける鹿児島県喜界島産ボタンボウフウ(長命草)の粉末。地元農家が栽培するボタンボウフウに含まれる有効成分(クロロゲン酸)の含量を多くできる栽培条件を確立した上で、健康食品素材として製品化。そして機能性研究なども進め、最終的に、機能性表示食品として地元企業などが販売展開できる状況を整えた。

 ビーエイチエヌでは新事業を通じ、地方の農林水産物の付加価値向上に貢献したい考え。また、市場差別化を図るための独自素材を得たい最終製品販売会社からのニーズにも応える。「素材開発を受託する企業は他にもあるが、部分的な受託にとどまる場合が多い。その中で当社は全てを受託する。最終製品の受託製造企業でありながら、独自素材の研究開発や製品化も手掛けてきた当社ならではのサービス。機能性表示食品の届出実績も生かせる」と同社の石原健夫社長は話す。

 同社ではこれまでに、ボタンボウフウ粉末の他にもツバキ種子エキスやアカショウマエキスといった独自素材を開発し、原材料販売を手掛けている。機能性表示食品については、これまでにボタンボウフウ由来クロロゲン酸など9機能性関与成分について研究レビューなどを実施の上で届出実績を挙げ、販売各社への届出サポートを積極展開している。

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