免疫サプリ、今期目標10億円 ファンケル、来月から発売 (2020.11.12)

ファンケル写真①

【写真=テレビCMなどプロモーションも積極的に仕掛けていく機能性表示食品のサプリメント「免疫サポート」】

越境ECなど国内外で市場構築狙う
 免疫機能の維持に役立つことを訴求する機能性表示食品のサプリメント「免疫サポート」を12月から販売開始するファンケルは、今年度末の来年3月末までに同品を10億円売り上げることを掲げた。テレビCMなどのマス広告を用いたプロモーションを仕掛け、同社代表商品で年間80億円以上を稼ぐ「カロリミット」や「えんきん」などに続く〝スター製品〟に育てる。

〝スター製品〟へ
 11月4日開催したアナリスト向けの中間決算説明会で同社島田和幸社長が明かした。この席で島田社長は、アナリストのサプリ事業の進捗状況についての質問に答えるかたちで、「(免疫サポートを)会社として本気で販売しようと思っている。今期10億円の売上計画は超えていきたい」と考えを示し、下期のサプリ事業を底上げする商材として展開していく方針だ。

 「免疫サポート」は、資本提携するキリンホールディングスの独自素材、プラズマ乳酸菌を機能性関与成分にしたサプリ。通販、直営店舗、ドラッグストアなど、同社の主要販売チャネルを活用して12月から販売し、来年1月からは中国への越境ECで展開するサプリのラインナップに同品を加えるなど、国内外で市場構築を進めていく。

 説明会では、下期に注力する中国事業の計画も提示。このほど、ビタミン、ミネラルの複数品で保健食品の許可を取得した。近日中にも、Tモールなど中国国内のECプラットフォームで販売を始める。来年夏にはビタミン、ミネラルを15品目まで広げ、22年度以降に生活習慣に対応する機能性サプリなどラインナップを拡充していく方針だ。

 今年2月から販売開始したオーダーメイドサプリメント「パーソナルワン」の事業も拡充する。同社既存のサプリ購入者に対し、既存サプリから「パーソナルワン」への移行を促した取組みが順調に進み、上期は計画を上回る実績を上げているという。下期を本格展開する時期と位置付け、「パーソナルワン」を製造する新横浜、千葉などの工場の生産能力を3倍に引き上げ、新たな需要開拓に備えている。

 プラズマ乳酸菌を用いた機能性表示食品を巡っては、キリンHDが今月上旬から医療機関向けサプリの販売を開始した。また、今月11日からはグループの協和発酵バイオがタブレットタイプのサプリ、そしてキリンビバレッジが飲料の販売を同24日から始めることを発表している。


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