調剤開拓で地盤固めへ ドクターセラム(2014.3.6)


 ドクターセラム㈱(東京都渋谷区)がOEM供給などを通じて販売展開しているシルクフィブロイン配合の健康食品「セラム│シルクフィブロイン」の拡販先として、同社が以前から白羽の矢を立てていた調剤薬局ルートが確立されつつある。これを近く実現させ、生活習慣病対応素材シルクフィブロインを「市場から絶対に消えない、息の長い健康食品原料」(吉川育矢社長)にするための地盤固めにかかる。

 特に地域密着型の調剤薬局が健康食品の販売に関心を持つ背景には、調剤報酬だけに頼らない経営基盤の構築を模索していることがある。それに加え、同社のシルクフィブロインは機能性・安全性データが充実しているとともに、ドラッグストアなどで取扱われていないこともあるようだ。

 データに関しては、シルクフィブロインを配合したスティックタイプゼリーを上市した05年以来、同社では医療機関などと連携して同品のヒト飲用試験を継続的に実施。これまでの被験者延べ人数はおよそ1500人に上り、これにより血糖値や中性脂肪など、生活習慣病指標が正常値以上の人に対して特に機能の高いことを確認しているほか、副作用のないことも確かめられている。ほかに安全性に関しては、医薬品との相互作用も検証済みだ。 調剤薬局ルートを開拓するに当たっては、「食品の機能性表示制度もかなりの追い風になる」と同社の吉川社長は見る。また、「(シルクフィブロインは)エビデンスを強く要求する先の信頼に応えられる商品だと確信している」という。

 同社では今後も、シルクフィブロインを核にした事業展開を推進していく方針。開発者の長島孝行・東京農業大学教授と連携し、今後も引き続き、シルクフィブロインが備える機能の可能性を追求していきたい考えだ。「シルクの機能は非常に奥が深い」(同)。

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