FSSC認証取得活発 新田ゼラ、甲陽ケミが新たに(2014.4.10)


 食の安全に取り組む国際組織で非営利団体の「国際食品安全イニシアティブ(GFSI)」がベンチマーク規格の一つとして承認している食品安全マネジメント規格、FSSC22000を取得する健康食品関連事業者が増加傾向にある。

 同規格は食品マネジメントシステムの国際規格ISO22000を補強したもので、日本品質保証機構によると、11年末までに世界で約1000件の認証件数があり、世界的に増加傾向。日本では、日本コカ・コーラが11年3月までに全国28のボトリング工場で認証取得したことで注目を集めた。流通大手のイオンでも、PB食品の製造委託先すべてに対して取得を求めているとされる。

 同認証を巡る健康食品関連事業者の動きとしては、ゼラチン・コラーゲンペプチド製造販売の新田ゼラチンが先月、大阪工場で取得。これまでにカナダ、アメリカ、中国の関連会社工場で取得しており、4月までに、インドも含めて主力5工場のすべてで認証取得する計画だ。今後、ほかの国内外関連会社の工場でも取得を進めるという。

 また、グルコサミン原料国内最大手の甲陽ケミカルでも先月取得している。グルコサミン精製新工場として10年12月に竣工した境港グルコサミン工場で取得。これにより、国内外グローバル企業に対するグルコサミン原料の販売など新たな営業戦略、拡販につなげたい考えだ。

 ほかにも、健康食品受託製造最大手のアピ、飲料受託のトンボ飲料などが取得している。

 FSSC22000は、食品の生産から販売までフードチェーン全体の安全を対象としたISO22000と異なり、食品加工の限定の規格。食品テロなどを防ぐためのフードディフェンス(食品防御)の要求も盛り込まれており、「数年前から、国内外の大手食品・飲料メーカーから要望が出ていた」と認証取得企業では話している。

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