食べて保湿+美白に 果実から新原料開発 丸善製薬(2014.4.24)


 保湿作用のあるグルコシルセラミド含有パイナップル抽出物の経口摂取で美白効果が認められるのはなぜか──そんな疑問を解決しようと同素材を製造販売している丸善製薬㈱が研究を進め、先ごろ同作用の関与成分を発見。これを受け、継続摂取すると肌が明るくなったり、透明感が増したりするブライトニング作用が期待できる新しいパイナップル果実抽出物を新たに開発した。保湿とブライトニングの二つの美肌機能が同時に期待できる新原料だとして、美容食品やドリンク類への配合を勧めている。

 新原料の製品名は「ブライトニングパイン」とし、既存グルコシルセラミド含有パイナップル果実抽出物「パインセラ」(登録商標)の上位素材として積極的に売り込んでいる。新原料でも、グルコシルセラミド含有量を規格化した。

 ブライトニング作用の関与成分として同社が突き止めたのは、天然に存在するビタミンEや同Kの前駆体成分。同社ではこの成分に、肌のくすみやシミの原因となるメラニンに対する強い産生抑制作用のあることを確認し、特許を出願した。ほかに、メラニン合成シグナルを阻害する働きのある成分の増加作用や、ターンオーバー促進作用のあることも確認している。

 新原料そのものとしてのエビデンスに関しては、紫外線による色素沈着を抑制したり、肌の明るさ(L値)を高めたりする機能のあることを、臨床試験で確認しており、今後、試験結果を論文にまとめ、国内学術誌に投稿する予定だ。

 同社では2011年に「パインセラ」の供給を開始。その後も機能性研究を続ける中で、美白作用を持つ可能性が、細胞試験やヒトモニター試験で示唆されていた。

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