米工場が竣工 アスタ6㌧供給体制 富士化学工業(2014.6.12)


 富士化学工業㈱(富山県中新川郡)は、米国ワシントン州モーゼスレイク市に建設中のアスタキサンチン原料の製造工場が5月14日に竣工したことを発表した。今年7月から本格的な稼働を始める予定で、これにより同社アスタキサンチンの年間最大供給量は、約6㌧(純品換算)になる見込み。工場建設投資額は約34億円だった。

 同社はアスタキサンチンの世界的なリーディングカンパニーであることを目指し、同工場を建設した。アスタキサンチンは、アメリカで3年前にTVの情報番組などの影響で急激に需要が増え、今もその勢いが続いているほか、最近はアジアでも引き合いが増加しているという。このため、同工場で生産したアスタキサンチン原料は、北米を中心に世界各国へ供給される予定。

 工場は2階建てで、敷地面積約4万平方㍍、延床面積約1万8000平方㍍。工場内にはアスタキサンチン原料のヘマトコッカス藻を照明で培養する密閉式のバイオリアクターを設置する。従業員は現地で45名を雇用するほか、日本から培養の技術者を派遣するという。

 工場の竣工式には同社の西田光徳社長が渡米して出席。ワシントン州知事のインスリー氏をはじめ、地元自治体関係者や銀行員など190名が参加したなかで、西田社長は「同工場で、将来にわたって地元の雇用や発展に貢献していきたい」と宣言した。

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