ドライアイ対応 研究活発 アイケア市場拡大に期待(2014.7.24)


 日本国内で2000万人を超える人が抱えているとされる「ドライアイ」を巡り、対応食品素材の開発や機能性研究が活発になっている。パソコンやスマートフォンの長時間使用に伴う眼の渇きサポートを明確に訴求する最終製品も登場。製品数が増えれば、アイケアサプリ市場の拡大につながりそうだ。

 ドライアイになると目を守る涙液の産生量が低下したり、その成分が変化したりすることで、目の表面に傷が生じる。ドライアイ研究で著名な坪田一男・慶應義塾大学医学部眼科学教室教授が世話人を務めるドライアイ研究会のホームページによると、「なんとなく見づらい」などといった視力低下症状の一因がドライアイである場合もあるという。

 ドライアイ改善機能を持つ可能性が見出された食品素材としては、直近ではオリザ油化のマキベリーエキス(製品名・マキブライト)がある。

 同社は7日、男女計7名の被験者を対象にした社内臨床試験で、「マキブライト」のドライアイ改善・予防作用を確認したと発表。1日当たり30㍉㌘または60㍉㌘を1~2カ月間摂取したところ、60㍉摂取群では摂取1カ月目と2カ月目の両方で涙液量が初期値と比べて有意に上昇。またドライアイQOLスコアでも、有意な改善が認められたという。同素材はもともと、ラットに対するドライアイ予防作用が慶大眼科学教室との共同研究で確認されていた。

 一方、最終製品ではDHCが今年4月に「モイストアイベリー」(約1カ月分30粒入・税込1566円)を新発売。マキベリーエキスを主要素材としつつ、コンドロイチン硫酸、DHA、ツルレンゲエキス、ルテインといったアイケア素材を配合した。

 素材ではほかにも、ビルベリーエキス「ミルトセレクト」で確認されている。インデナジャパンやユニキスらが二重盲検臨床試験を実施し、学術誌「新薬と臨床」で論文発表した。備前化成が原料供給している宮崎県産ブルーベリー(ラビットアイ)葉エキスでも、同機能を持つ可能性がオープン臨床試験で見出されている。

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