GGOH高含有原料供給へ フィトファーマ(2014.9.11)


 フィトファーマ㈱は、天然色素の原材料としても用いられている植物アナトー油脂由来の新規食用原料の供給を始める。抗炎症作用などが確認されているジテルペンアルコールの一種、ゲラニルゲラニオール(GGOH)を含有するもので、製造販売体制が整い次第、日本のほか米国でも供給をスタートさせる。

 GGOHは、ビタミンEや他のジテルペンの生合成中間体の役割があり、化学構造としては、ビタミンK2の側鎖構造を持つ。近年になり抗炎症作用や細胞修復作用といった機能のあることが報告されている。

 同社が製造販売準備を進めている新原料は、アナトー油脂からGGOHとともに、ガンマ・デルタトコトリエノール(TT)を中心に抽出・精製したもの。TTについて同社では血中脂質低下作用をヒト試験で確認。これを契機にして新原料の開発を進めていた。

 生産効率に優れたGGOHの製法を巡ってはトヨタ自動車が特許出願するなど、様々検討されている。フィトファーマでは今回の新原料について「GGOHとTTの両方をアナトー油脂から抽出した原料としては世界初」だと話す。製造方法は既に確立しており、供給当初は双方の含有量を25%以上ずつ、計50%以上で規格化した製品を売り出していく計画。製品名は「GGTT‐50」とし、商標登録もする。

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