栄養機能食品追加候補に3成分 消費者庁 n-3、ビタミンK、カリウム(2014.10.16)

消費者庁外観 栄養機能食品案

 消費者庁は、栄養機能食品制度を見直し、新たにn-3系脂肪酸、ビタミンK、カリウムの3成分を追加する方針を固めた。15日に開催された消費者委員会の食品表示部会に提案。近くパブリックコメント募集を行い、この結果を踏まえて12月に同部会で審議する。同庁は食品の機能性表示制度の創設とともに、来春の制度改正目指す。

成分追加は昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画に盛り込まれ、今年度中に措置することが求められていた。

同庁は成分追加にあたり、成分含有量の基準となる栄養素等表示基準値の変更や基本的考え方を整理。そのうえで追加成分を検討した。当初はマンガンやセレンなどのミネラル、n-6系脂肪酸や食物繊維も挙げたが、国民の平均摂取量が把握できているかや、過剰摂取の懸念がないか、食生活の補完目的の摂取で健康の維持・増進に係る特定の栄養機能が期待できるかといった観点でふるいにかけ、最終的に3成分に絞った。

ただ、カリウムについては過剰摂取のリスク回避を目的に、錠剤、カプセルなどを対象外とする形状規制をかける。

また、今回の見直しでは対象食品の範囲を生鮮食品にも拡げることを新たに提案した。成分量が基準の上下限値の範囲に収まる適切な調理法を表示することも規定する。これによりカリウム豊富なバナナなども対象になる。さらに、製品に表示する栄養成分量を、1日当りの摂取目安量で記載するよう改める。

一方、機能性表示制度との関係について、同庁の塩澤信良食品表示調査官は、n-3系脂肪酸は機能性表示制度の対象外だが、DHAやEPAといった個別の脂肪酸は対象になるとの見解を示した。ビタミン、ミネラルは機能性表示制度の対象外とする方針は既に決まっている。

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