厚労省、米国健康食品で注意喚起(2014.11.20)
厚生労働省は19日、FDA(米食品医薬品局)が米Solgar, Inc(ソルガー社、ニュージャージー州)製の健康食品「ABC Dophilus Powder (エービーシードフィルスパウダー)」による健康被害情報を公表したことを受けて、国内における被害防止の観点から、都道府県などの食品衛生部局や関係団体に、同製品に対する消費者への情報提供や注意喚起を促すよう事務連絡を発出した。国内には業として輸入販売している実績はないが、個人輸入される可能性があるという。
FDAによれば、同製品にムーコル症を引き起こす可能性のあるクモノスカビを含有していることが判明。ソルガー社が一部ロット(賞味期限が2015年7月31日)の自主回収を開始したことや、消費者に摂取中止を通知したと公表した。また、同製品を治療の一環で使用していた未熟児が合併症で先月11日に死亡したとの情報も明かした。
ムーコル症は深在性真菌感染症の一種で、一般には病気を起こさないが、極度に免疫力が低い人の体内で増殖し発症するという。