機能性表示、「冷食」「缶詰」にも(2015.1.29)


 日本水産の大木伸介・食品事業執行(取締役執行役員)は28日、機能性表示食品制度を食品事業全体で活用していく方針を明らかにした。フィッシュソーセージ・ハムをはじめ、冷凍食品、練り製品や缶詰めなど、家庭用食品の「全てのカテゴリーにおいて機能性を入れた商品群を発売したい」と述べた。今秋から市場展開していく計画だ。「2015年春・夏新商品発表会」の中で、記者に説明した。

 また同社は22日、3月1日付で会社機構改正を行い、ファインケミカル事業に「機能性食品推進部」を新設し、「機能性食品推進課」を置くと発表した。部長には、岡本祐之・常温食品事業部長を充てる。

 大木食品事業執行は説明会の中で、「食品の機能性表示は医療費を大きく削減する目的で行われる改革。(今後は)食で健康を維持する流れになっていくだろう。食品にとって非常に大きなチャンスだ。私たちもこの分野については積極的に取り組んでいきたい」と述べた。

 一般加工食品での機能性表示を巡っては、筋肉維持機能が報告されているBCAAを配合したハムとソーセージを、丸大食品が今年3月から売り出すという話題も伝えられている。同社では以前よりGABAやコラーゲンを配合した魚肉ソーセージを製品化している。

 また、「スーパーマーケットが(機能性表示制度に)期待感を示している。当社も情報収集を始めたところ」(加工調理食品販売会社)などとして、年明け以降、新制度について解説を求める食品会社からの問い合わせが健康産業流通新聞でも増えている。食品流通業界でも、機能性表示食品制度を活用したビジネス拡大を目指す動きが活発化し始めている。

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