査読付き論文発表相次ぐ コラーゲンペプチド(2015.2.9)
コラーゲンペプチドを使った臨床試験論文の発表が相次いでいる。
国内コラーゲンペプチド製造販売最大手の㈱ニッピは、昨年から今年1月にかけて計3報の臨床論文を発表。いずれも査読付き論文誌「薬理と治療」に掲載された。
論文の内訳は、肌に対する機能が2報、免疫状態にかかわる機能が1報。どの論文も、同社製のフィッシュコラーゲンペプチドを使い、日本人を被験者とするプラセボ対照二重盲検臨床試験の結果を伝えている。
最初に発表した昨年10月の論文では、紫外線の影響で肌に発生する炎症反応の一種、紅斑の抑制機能を報告。次いで昨年12月には、シワ・色むら・赤み・毛穴といった肌状態の全体的な改善機能、今年1月には、疲れやすさを感じる健常者に対する免疫状態改善機能をそれぞれ発表した。
また同じく大手の新田ゼラチン㈱も、同社製コラーゲンペプチド摂取に伴う肌の改善に関する臨床試験論文を「薬理と治療」で発表。昨年12月には、皮膚バリア機能と保湿改善機能を報告する臨床試験論文が海外学術誌「バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーション」に掲載されている。
コラーゲンペプチドでの機能性表示を巡り焦点となっているのは機能性関与成分の考え方。コラーゲンペプチドのアミノ酸配列には一定の特徴があり、分子量も一定の幅で規定でき、定量、定性も共に可能である。公表が待たれる「届出に関するガイドライン」で、関与成分の定義がどう示されるかが注目される。