皮膚バリア改善機能を報告 植物セラミドで査読論文(2015.2.26)


 丸善製薬㈱が供給するパイナップル由来セラミド「ブライトニングパイン」について、経口摂取による肌機能改善作用を報告する臨床試験論文が先ごろ、国内査読付き論文誌「応用薬理」に掲載された。肌バリア機能改善作用のほか、クスミの改善が認められたとしている。

 丸善製薬はこの論文を、同原料で機能性表示を行うための科学的根拠の一つとして生かしたい考え。同原料の摂取に伴う人に対する肌バリア機能改善作用を論文発表したのは初。これまでに報告されてきた植物由来セラミドの同機能が、パイナップル由来でも検証した格好だ。横浜薬科大学と共同研究を実施した。

 論文によると、試験は日本人女性約40名を被験者にして実施。保湿機能を表す皮膚バリア機能の評価は経皮水分蒸散量を計測機器で測定する方法で行い、ブライトニングパイン摂取群は、摂取前後、プラセボ群と比べて有意な改善が認められた。

 ブライトニングパイン摂取群はグルコシルセラミドの摂取量ごとに2群(0.6㍉㌘/1.2㍉㌘)に分けており、経皮水分蒸散量については両群において有意な改善が認められた。摂取期間は4週間。ほかの植物由来セラミドの臨床研究と比べると、比較的短期間で皮膚バリア機能改善が見出されたのはこの本研究が最初の報告だという。

 一方、この論文では肌の明るさを示す「L値」の上昇も報告。1.2㍉㌘摂取群では、プラセボ群に対する有意差も認められた。

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