紫茶エキス 新種のお茶で機能性素材 オリザ油化(2013.9.17)
紅茶の一大生産国であるケニアで開発された新品種のお茶を原材料にした機能性素材をオリザ油化㈱がこのほど開発し、健康食品および化粧品の原料として10月から売り出す。有効成分を規格化したエキス原料を供給するとともに、飲料向けに茶葉の販売も行う。同社が12日、発表した。
同社が今回開発した新素材は、「紫茶(パープル・ティー)」と呼ばれる新種のお茶を原材料にしたエキス原料。抗肥満や美肌に対応できる素材として提案する。
紫茶は、ケニアの製茶業における最高責任機関、ケニア茶業局の技術開発部門であるケニア茶業研究財団が25年の歳月を掛けて開発したという品種改良したお茶で、アントシアニンを豊富に含むのが特長。茶葉も紫色を呈す。お茶の生産量で世界第3位のケニアでは、健康効果を付加するなどした、「スペシャルティ茶」の販売促進にも力を入れている。
この紫茶についてオリザ油化では、緑茶や紅茶など一般的なお茶には含まれないポリフェノールの一種、「GHG」が多く含まれることを突き止め、その含有量を規格化したエキス原料(総ポリフェノール含有量30%以上、GHG含有量2%以上)を開発した。
また同社では、紫茶に特有のGHGおよび紫茶エキスの機能として、抗肥満作用、過酸化脂質障害抑制作用などを動物試験や細胞試験で確認した。このうち過酸化脂質障害抑制作用は、一般的なお茶のエキスには認められない紫茶エキス特有の機能である可能性が高いほか、エピガロカテキンガレートなど他のお茶由来ポリフェノールとの比較でも、GHGに強い作用が確認されたという。
なお、GHGの正式名称は「1,2-di-Galloyl-4,6-Hexahydroxydiphenoyl-β-D-Glucose」。