適正体重維持など改善 健康日本21の進捗状況(2015.3.9)

厚労省健康日本21

 厚生労働省は9日、「健康日本21(第二次)推進専門委員会」を開催し、進捗状況の報告や、目標達成に向けた施策に関する意見を求めた。現行の健康日本21は2013(平成25)年度から開始、18年度には中間報告を取りまとめる予定にしている。

 進捗状況は、栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康について報告が行われた。いずれも実施わずか1年であるが、それでも、栄養・食生活関連では「適正体重を維持している者の増加、やせの減少」で、20~60歳代男性の肥満者割合(目標は28%、目標策定時の割合は31.2%)が29%に、40~60歳代女性の肥満割合も19.6%(同19%、22.2%)と減少傾向だった。20歳代女性のやせも21.5%(同20%、29%)で、目標に近づきつつあった。ほかにも休養、未成年者の飲酒、歯の喪失防止や歯周病割合などで、目標値に迫る項目や、改善傾向が見られた。

 一方、「食塩摂取量の減少」は10.2㌘(同8㌘、10.6㌘)と横ばいに。これについては、来年度から適用される食事摂取基準(2015年版)で、ナトリウム(食塩相当量)の目標量が成人男性8㌘、成人女性7㌘に変更されることや、4月施行の食品表示基準で食塩などの低減された旨の表示の要件が変更されることもあり、同省が推進する「スマート・ライフ・プロジェクト」における減塩対策の強化が委員から提案された。具体的には食品表示基準よりも緩い取組みでも参加可能とするなど、企業の間口を広げることが重要との指摘があった。

 このほか、喫煙については対策強化を求める意見が多く出た。中には建物内での完全禁煙や受動喫煙防止に関する法的措置を求める委員もいた。 

【写真は、9日開催の健康日本21(第二次)推進専門委員会(東京・港区)】

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