新制度、届出件数80件突破 業界からは驚きの声も(2015.4.9)
山口俊一内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全)は7日の閣議後の記者会見で、1日からスタートした機能性表示食品の届出件数が80数件(6日午後3時現在)に達したことを明かすとともに、「結構期待が高いと感じている」と感想を述べた。現在、消費者庁が届出事項の確認作業を行っており、「近日中に届出状況の公表を行いたい」とも語った。
山口大臣は同制度について「うまくいけば国民の皆様方の健康増進等々に役立つ」と期待を述べる一方、事業者等が届け出た内容に疑義などが生じた場合、「ルールに則ってきちんと対応したい」と身を引き締めた。
受付け開始から4事業日足らずの僅かの期間で届出件数が80件を超えたことに、業界からは驚きの声も上がる。「届出等に関するガイドライン案」を消費者庁が公表したのは先月2日、微細な修正にとどまったものの正式版の公表が同31日と制度スタート前日だったためだ。「早くから準備することが可能だったのだろう」と業界関係者は見る。
9日午後7時現在、届出情報は公開されていない。届出情報は今後、消費者庁のウェブサイトで全面的に公開されることになる。届出書の提出から受理、情報公開までの期間について同庁はいまのところ「速やかに」としか説明していない。
7日以降の各社の届出の動きとしては、アスタキサンチン原料製造販売の富士化学工業が同日、「眼の疲労改善」にかかわる機能性表示のサプリメント2製品について届出書を郵送した。「眼」を巡る機能性関与成分はほかにも、ビルベリー由来アントシアニン、ルテインで複数社が届出を行うのは確実。機能性表示食品市場草創期をけん引するカテゴリーになりそうだ。