新制度、届出情報開示に遅れ 販売前の確認期間短く(2015.4.16)


 機能性表示食品の届出について、消費者庁ウェブサイトでの情報開示が遅れている。

 販売前の確認期間が短くなることもあり、消費者に近い識者から苦言を呈す声も聞かれる。4月1日着の届出は5月31日から販売可能になるためだ。同庁としても作業を急いでいると見られるが、届出受付開始から2週間以上を経過した16日午後6時現在も開示されていない。

 届出件数は既に100件を超えたとされる。一方で、届出書が返送されているケースもかなり多いようだ。届出書の不備が原因と推測されており、板東消費者庁長官は8日の会見で、「(届出書の必要記載事項が)少し抜け落ちたり、旧食品表示基準による記述になっているものとか、いろいろ修正すべき点なども出ている」などと話した。

 一方、業界関係者からは、「ガイドライン案の公表から受付開始までに時間がほとんどなかったために、ガイドラインを読みこまないまま届け出た可能性もありそうだ」とする見方もでている。ガイドライン正式版の公表は受付開始前日の3月31日だった。

 届出書は消費者庁が形式チェックを行う。これで不備がなければ受理され、届出番号が届出者へ送付されるが、届出番号を受け取った事業者を弊紙では15日までに確認できていない。

 しかし、届出書に不備があるとして、同庁から修正を求める依頼書を9日前後に受け取った事業者は確認できており、少なくとも1日着の届出の一部について同庁は、その後1週間前後でいったん確認作業を終えたと見られる。この事業者では修正書類を即日返送。機能性表示に関しては一切指摘がなかったという。

 他方で、「(消費者庁から)何ら反応はない」とする事業者も複数存在する。

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