乳酸菌類 複数社が書類提出予定 機能性表示食品制度に(2015.5.18)


 キウイフルーツ果皮やアジアの乳飲料「ダヒ」から単離されたものなど、新たな菌が次々上市されている乳酸菌、ビフィズス菌。トクホの関与成分として認可されている素材も多く、機能性表示食品制度でも対応動向が注視されている。

 そのなかで現時点では、森下仁丹㈱がビフィズス菌(ロンガム種)を機能性関与成分に「ビフィーナ」4製品を届け出ている。「腸内フローラを良好にし、便通改善機能があることが報告されています」という機能性表示を行う予定。機能性の科学的根拠は研究レビューで評価した。

 届出を近日中に予定している企業も数社ある。森永乳業㈱は特定保健用食品の関与成分でもあるビフィズス菌「BB536」の配合製品で、整腸関連の機能性表示を行い届け出する計画。四国乳業㈱は、ヒト試験でむし歯や歯周病原因菌を減少させたL8020乳酸菌を関与成分とした製品で、6月中の届出を目指す。機能性表示は「口腔内の環境改善」「歯と歯茎の健康を増進する」などを想定。三菱化学フーズも有胞子性乳酸菌「ラクリス‐S」を研究レビューで評価し、整腸や便性改善で同じ6月に届出したいとしている。

 一方、機能性表示食品届出に向けたサポート体制を準備し始めた企業もある。デュポン㈱は、主力品でヒト試験により風邪感染リスク低減作用が認められたビフィズス菌「ハワユー プロテクト アダルト」の試験データを精査している。㈱カネカは「R037乳酸菌」で、トクホ試験方法の範囲内の被験者で血中中性脂肪低減作用を確認、現在論文化している。

 先月末のトクホ市場調査では、約20%減少した乳酸菌類。機能性表示が市場拡大の起爆剤になると考えられ関係企業には制度活用が期待される。
 

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