ルテイン、届出最多に 機能性表示食9品に(2015.9.10)
アイケア素材「ルテイン」を機能性関与成分にした機能性表示食品が増えてきた。3日までに届出情報が公開された77商品のうち9商品がルテインを関与成分にしたもので、難消化性デキストリンと並び最多となっている。機能性表示食品の届出企業は今のところ大手企業に偏っているのが現状だが、ルテインに関しては中小企業も早い段階で届け出ている。
これまでのところ食品の区分はすべてサプリメント。ルテインとともにゼアキサンチンを関与成分とする商品もある。また、ルテインを含めた4つの成分を関与成分とするファンケルの「えんきん」を除き、すべてが関与成分の研究レビューで機能性の科学的根拠を届け出た。
届出表示を見ると、ルテインで最初に受理された「ロートV5粒」は「ルテイン、ゼアキサンチンには見る力の維持をサポートすることが報告されています」と比較的淡白だった一方、現時点で最新受理商品の「ディアナチュラゴールド ルテイン」は「眼の黄斑部の色素量を維持する働きがあり、ブルーライトなど光の刺激からの保護や、コントラスト感度の改善によって、見る力を維持することが報告されています」などと、〝ブルーライト〟というキーワードも盛り込みながら具体的な表現で届け出た。
アサヒフードアンドヘルスケアの機能性表示食品シリーズ「ディアナチュラゴールド」ではルテインを関与成分にした商品がすでに2品。届出表示はそれぞれ異なり、先に受理されたゼアキサンチンも関与成分の商品はパッケージ主要面に「目の調子を整える」と大きく表示するのに対し、「同ルテイン」では「見る力を維持」と異なる機能性を打ち出す。
また、複数商品を届け出ていると見られる小林製薬も、まずはルテイン2品の届出情報が8月25日に公開された。通販と店頭の販売チャネル別に届け出たもので、通販用の商品では「目の黄斑部の健康が気になる方に」、店販用では「視覚機能を維持する」とやはり異なる効果を訴求していく構えだ。
機能性表示食品制度が今年4月に始まる前からルテインはEPA/DHAとともに有望視されていた。消費者庁の受理を待つ届出も複数あると見られ、ルテイン機能性表示食品の増加が今後しばらく続くのは確実。自社ホームページにシステマティックレビューを公開しているオムニカをはじめ、光洋商会などのルテイン原料事業者も届出支援に積極姿勢を見せている。