ブルガリア産ダマスクローズ またもオイル値上がり(2016.7.21)


 今年もブルガリア産ダマスクローズとウォーターの国内販売価格が上昇しそうだ。その理由は昨年に引続き天候不順によるバラの不作。また、収穫時の人件費の高騰も背景にはあるようだ。複数輸入商社への取材で分かった。

 今年のブルガリアの天候は、4月までは温かくバラの生育に支障はなかったが、収穫時期の5月下旬から6月末までは気温が低く、雨の日も随分多かったという。このため、バラの蕾は出来てはいるが、開花が進まず、開花しても含有する油の量は通常の3割程度だったという。必然的に、オイルを採取するために必要な花びらの量は3倍になるが、収穫量自体も例年より少なく9割程度だったという。

 また、人件費も高騰した。昨年不作により供給できなかった分も含めて、今年は需要が増えると見越した現地農家は労働力確保に努めた。しかし、1日の労働時間が早朝のバラを摘む3時間程度では人が集まらず、最終的には8時間労働分の賃金を支払うことで折り合いをつけた模様だ。

 複合的な理由で現地のローズオイルの価格は上がり、最近の為替の影響を踏まえても、日本国内の同オイル販売価格は「昨年から15%ぐらい上がるのでは」とブルガリア・ローズ・ジャパン㈱では話している。

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