錠剤・カプセルは対象外 農水省・介護食の定義検討(2013.11.28)
在宅介護の増加などによりニーズが高まる介護食品の定義について検討している、農林水産省のワーキングチーム(菊谷武座長・日本歯科大学教授)は11月27日、同ワーキングチームにおける議論の整理(素案)について議論を行った。素案では、今回検討する介護食品の範囲を、利用者の視点や、食べることに関して問題があるという視点で捉えなおす必要があると指摘。具体的には利用目的ごとに「○○食」などに分類し、利用者が自らの利用目的に応じて選択できるようなかたちで示すなど使いやすいものとすることや、食機能の低下などによる低栄養状態の改善などを目的とすることが適当だとした。
介護食品の分類は食機能と栄養状態を軸に区分。食機能、栄養状態とも問題がある場合や、栄養状態に問題がなくても食機能に問題がある場合は対象にする。一方、食機能に問題はないが、栄養状態に問題がある場合は、高齢者の低栄養問題などを考慮し、ケースによっては対象とする。
ただ、規格や基準などは今後の課題として具体案は示さなかった。
このほか、素案にはなかった形状についても議論し、サプリメントなどの錠剤、カプセルは過剰摂取の恐れがあるため対象外とする一方、ドリンクは対象にすることで意見が一致した。
今後は、この日の意見を反映させたうえで、来月中旬にも案として取りまとめ、同時にパブリックコメント募集も行う。さらに来年1月後半に予定する親会議でも意見を求め、同3月に最終取りまとめを行う見通し。