㈱ファンケルは2日、発芽米の希少成分・PSG(アシル化ステロール配糖体)を配合したサプリメントの摂取で、悪玉コレステロール値が低下することを明らかにした。同社では、動脈硬化のリスク低減に寄与する可能性を示唆している。今回の機能性の裏付けで、来年に計画するサプリメント「発芽米パワーPSG」の全国展開に弾みがつきそうだ。
この研究成果は医療財団法人 健康院「健康院クリニック」と共同で実施。1日に開催された第16回日本補完代替医療学会学術集会で発表した。発表演題は「日本人男性における米由来ステロール配糖体画分の動脈硬化リスク低減の検証」。
試験では、血中コレステロール値が140mg/dl以上でBMIが25以上の日本人男性51名を対象に、PSGを30~50mg含むサプリメントを12週間連続で摂取する群とプラセボ群に分け、開始前後の身長、体重、体脂肪率、ウエスト周囲径などを計測、採血し、血中LDLコレステロール値と血中nonHDLコレステロール値、動脈硬化のリスクの指標となるLH比を算出した。その結果、プラセボ群では摂取前後で有意な変化はなかったが、PSG群では摂取前と比べて血中LDLコレステロール値とともに血中nonHDLコレステロール値が有意に低下した。またLH比でもプラセボ群と比較しPSG群の変化率は有意に大きく、PSG含有のサプリの摂取によりコレステロールのバランスの改善が認められたとしている。
なお、総コレステロール値、ウエスト周囲径についても調べ、プラセボ群では摂取前後で差が見られない一方で、PSG群では有意に低下したことを確認している。